ここは、お江戸の日本橋。
日の本一賑わいを見せる城下の町で、北側は本石町の長屋に住まう大工の壮吉と、南側の呉服町にある呉服問屋の若旦那、誠之助が恋に落ちた。
ある日、壮吉が日本橋を急ぎ渡っていると、人波からヒョイと現れた誠之助と衝突しそうになってしまう。
謝罪をして顔を上げ、誠之助を見た瞬間、彼の麗しさに壮吉は一目ぼれ。
その夜、誠之助が薄暗い夜道を歩いていると、江戸橋で出会い頭に逞しい腕の男に助けられ、恋をしてしまう。
それぞれ別の形で恋に落ちたが、とある切っ掛けで再会した二人は、互いが想い人であると知り、惹かれ合っていく。
幾つ目かの逢瀬、隅田川の花火の夜。
路地裏の陰で壮吉と誠之助は我慢が利かなくなり、互いの熱い肌を触れ合わせた。
誠之助を店先まで送り、抱擁を交わす二人であったが、その様子を偶然誠之助の父親に見られてしまい……
波乱万丈数あれど、それでも止められぬ二人の想いは果たして成就するのだろうか……
そして、二人に下される恋の沙汰とは。
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